
■海外担当
奈良県商工会連合会では、県内33市町村の商工会を取りまとめる役割を担っています。私はその中で新事業の開発や販路開拓を主に担当しており、今回の海外展開支援もその一環です。これまで個別に海外展開を目指す企業へ、ジェトロなど他機関を紹介する形でサポートを行っていましたが、実際に海外展示会に出展する取り組みは今回が初めてとなります。
■これまでの海外展開と課題について
これまでは、例えばお茶の製造業者さんがシンガポールの展示会に参加した事例などがあります。その際には、現地での商談は順調に進むものの、帰国後にメールでのやり取りや言語の壁に直面し、次のステップに進めなかったことが課題として挙げられました。
また、企業側が「どの国が自社商品に合うのか」「市場調査をどう進めるべきか」など、最初の段階でつまずくケースも多いです。これらの課題を解決するため、当会では専門家派遣制度を活用し、翻訳や現地での商談サポートなどを行っています。
■メタバース展示会の案内を受けたときの第一印象
メタバース展示会の案内を初めて聞いたのはちょうど1年前でした。その際のプレゼンテーションが非常にわかりやすく、取り組みやすそうだという印象を受けました。デジタル空間での展示会という新しい試みに期待を持ち、詳細な話を伺う中で、ぜひ挑戦してみたいと思うようになりました。
■出展してみての感想
初めてのメタバース展示会でしたが、大変有意義な経験となりました。デジタル展示ということで、県外や海外からも多くの方にアクセスしていただけた点が非常に魅力的でした。オンライン上であってもリアルな展示と同様に商談が可能で、効率的に情報発信ができたと思います。
一方で、従来のリアル展示会とは異なる点も多く、新たなツールや手法への対応が必要だと感じました。これを契機に、さらに多くの企業が海外展開に挑戦できるよう、連合会としても支援の幅を広げていきたいと考えています。

